人力検索とSECIモデル
人力検索には、事実上「形式知」が絶対的に不足していると思います。
以前は、SECIモデルで言うところの、Socialization(共同化)による「暗黙知」の継承はかろうじて行なわれていましたが、いまではそれも覚束ない状態です。
(私自身も含めて) その後のExternalization(表出化)を怠っていたがために、「形式知」の顕在化に失敗しています。
この状態では、Combination(連結化)による新たな知識の創造は難しく、新しい「はてなの中心」を求める作業は困難を極めるでしょう。
できるだけ早く過去の決まりごとやその意味・生まれた背景を整理し、ルールやガイドの形で顕在化させることにより、ユーザーで共有できる「形式知」をオーソライズするべきです。
これが無いと、何も始まらないと思います。
その上で、現役ユーザーの皆さんは、過去に培われた知識を時代遅れと軽視することなく、既存の知識を理解し組み替え応用を交えながら、人力検索の新たな使い方を模索してみてはいかがでしょうか。
そして行動と実践の中から、よりよい人力検索のサービスの使い方を見つけ、それを次に繋がる形でまとめて行きましょう。システム変更やルール化・ガイド化を通じて。
このサイクルをまわし続けることが出来れば、過去の経緯を無視したトラブルの堂々巡りは避けられますし、議論の迷走を抑えつつ、新しい人力検索を模索することが出来ると思います。