ビジネス人力検索

 『「ネタ質問」問題について提案』等、いくつかのいわしを拝見していて思ったことなど。


 なんと言いますか、人力検索のビジネス利用とコミュニティ的利用が共存できないという考え方は、ちょっと哀しいなぁと思います。
 いわし発言の中でも出ている通り、カテゴリーによる住み分けで十分だと思うのですが・・・。
 ちなみに、システム負荷による破綻の危険性は、今までどおり(株)はてな様の判断に任せるべき部分で、ユーザーが論じても仕方が無いと思います。


 いくつかのいわしやダイアリーで気になるのは、質問単価を上げれば良質の回答が得られるだろうとの考え方をアチコチで見るようになってきた点です。これは、妥当な考え方なのでしょうか。
 たとえば、時給600円のアルバイト感覚での回答を期待するなら、(平均3個/Hの回答をするとして) 今の10倍くらい (一回答アタリ150ptsから250ptsくらい) の質問単価になると思います。はたして、今の10倍の単価をコンスタントに得るにふさわしい回答者って、何人ぐらいいらっしゃるものでしょうか。10人から20人くらいはいらっしゃるのかなぁ。居てくれないと、このレベルでも「回答者を選別した結果、回答の付かない質問が増えました」とかになって、やっぱり困る気がします。
 逆に、ガチガチのプロ回答者を想定するなら、どのくらいの質問単価になるでしょうか。1時間当たりの単価が6千円の人が、平均3個/Hの回答をするとして、2千ptsくらい? よほど回答の質が良くないと質問者は満足できませんし、このレベルですと、回答者は普通のユーザーではなく、(株)はてな様と契約した本物のプロ回答者を用意するべきですね。今の人力検索とは別物です。専門カテゴリーの一環としてそういうサービスがあっても良いと思いますが、いまの人力検索全体を置き換えるには勇気が要りそうです。


 あと、「今は質問単価が低いので、回答者もそれなりの回答しかしてないのだろう」とか思われているのなら やっぱり悲しいし、それがあたっているなら、人力検索はもうダメだろうと思います。


 結局何が言いたいかというと、高いポイントを払えば、「高いポイントにふさわしい満足度の回答が集まる」とか、(別のいわしかダイアリーで拝見したように)「回答者をはてなの従業員のごとく扱うサービスが構築できる」とか、そういう確証は持てないなぁ、ということでした。


 結局、人力検索は どこまで行っても「人と人とのつながり合い*1」で成り立っているサービスであって、ポイントを介した「ユーザー間の商行為」にこだわりすぎると、全体像が見えにくくなるような気がします。*2

*1:あるいは、「コミュニケーション」なり「やり取り」という言葉でもいいです。

*2:だって、商行為としては、たぶんペイしないもん(^^;