要望選択システム案考察のメモ(2)

 「要望選択システム案考察のメモ」のアレンジ版です。
 もう少し、“市場”に近づけるため、取引の概念を持ち込みます。
 しかし、これが難しいです。
 一応、情報のオープン化ということで、以下に とりあえずの「考え中メモ」を公開します。

やりたいこと

 予測市場もどきで「はてな様が好むもの」じゃなく「多くのユーザーが好むもの」の美人投票をしたい。

アプローチ

  • 市場価値(今ならあいぽん)に相当するものの発行者を、はてな様から「多くのユーザーの総意」に移す
  • 「多くのユーザーの総意」を測るのにアイデア株(以下、アイ株)取引を導入する

主な用語

概要(考え中)

  1. 発案者はアイデアを考え市場に公開する。
  2. イデアは一定の株数(たとえば1000株)を持ち、あいぽんを用いて市場で売買取引される。
  3. 売買価格(や量)によって、(システムにより) 自動的に相場が動く。
  4. 定期的(毎日午前零時とか、毎週木曜日とか)に、相場の高低によって配当額が決まる。
  5. 株主は持ち株分の配当(あいぽん)を受けとる。
  6. 配当時には、その時点でのアイデア相場ランキングが公表される。(次の配当までの取引の参考にする)
  7. 実装・却下等で終了したアイデアは取引停止となり配当も止まる。最終相場でhatena様が買い取り、株主にあいぽんを還元する。
  8. hatena様は市場の管理者として、不正な株取引や宜しくないアイデアを処分できる。場合によっては関わった発案者やトレーダーも。
  • 相場の高いのが人気のあるアイデア。その中から、はてな様がやってみたいものを選ぶ。
  • 株主としての評価は、持ちアイ株の相場(現行ポートフォリオ)と持ちあいぽんで決まる。
  • 発案者としての評価は、発案アイデアの相場および最終相場で決まる。

メモ

  • 市場価値
    • アイ株の価値は最初から最後までトレーダーが決める。よって、市場価値は(はてな様でなく) ユーザーが決めることになる。
    • 問題は有って、たとえばネタ企画の類が高配当を受けることになりそう。調整の仕組みは必要かも。
  • 相場
    • 前回案では投票で決めていた「アイデアの評価」を取引額に変更する。
    • こちらも問題はあって、資本力のある人がオトナ買いした株は相場が上がりやすい。ゲームの意図と違うところで相場が動き出す危険性大。こちらも調整が必要。
  • 配当
    • 持ちアイ株から定期的(毎日午前零時とか、毎週木曜日とか)に配当が行われる案とした。
    • トレーダーは配当の高いアイ株を手に入れたほうが得。配当の高いアイ株は高値で売買されるので、相場は更に高くなる。アイデア取引終了(hatena様買取)までに時間がかかりそうなアイ株の売買の動機にもなる。(何度も配当を得られるから)
  • インフレ
    • この案だと、参加者(が持つ初期あいぽん)増加、アイデア取引終了(時のhatena様買取)、配当により、あいぽんが市場に流入し続ける。かなりのインフレ傾向。修正が必要か。
    • たとえば、アイデア公開時に、発案者がアイ株をhatena様から買い取る(債務化する)とか。
      • しかし、インフレを止める為に発案者のモチベーションを下げるのは根本的に間違ってる。唯一の生産行動だし。リスクを楽しむ立場じゃないし。むしろチャレンジャーを育てる仕組みが必要。ITベンチャー育成処置みたいな。
    • たとえば、マイナス配当(これは過激)。
      • じゃ、トレーダーなら損させても良いのかというと、トレーダーはリスクを楽しめる人たちが生き残るはずだから、少々なら問題なしかと。むしろ、リスクが無いと楽しめないかも。でも、度を越すとシステム崩壊。
  • くっつけ
    • くっつけは合資のような扱いになりそう。発効株数は固定(1000株)なので、合資の際は、株数を2分の一にして、相場を(何らかの比率で合算した後)倍にするとか。株主が元株を1株しか持ってない場合はどうなるか。うーむ。発行株数を倍にする方が素直だが、株数が多い方が取引機会が多くなるので相場に影響が。。。
  • 整理ポスト
    • いまのキャンセルに相当する機能が実現しにくい。どうするか。

 やろうとしていることは前回案とは変わらないのに、流動価値を導入するだけで何故かこんなに複雑になります。おそらく、前回案では「アイデア数」と「評価値の合計」が正比例(に近い)関係にあったのに、今回はそこが単純に制御できない為、市場価値の仕組みが複雑になってしまうせいだと思うのですが、自分でも良く分かりません。
 シンプルな仕組みを作ろうと言う意図と反する設計なので、この方向は望み薄かも。


 やっぱり、こういうことを考えるのは、経済に素養のある人じゃないとムリっぽいですよね。(^^;