「はてな」社長の夢
ITmediaニュースより。
「自分の手でネットを“進化”させたい――「はてな」社長の夢」
なんと言いますか、近藤社長らしいコメントです。
人力検索を始めた動機が「ご尊父でも使える検索システムを」であったことは有名ですが、はてなダイアリーがはてなブログでないことにポリシーが有ったのは、初めて知りました。
初めての(仮)の記述を見直さねば(^^;;;
『経費はかかっても、ユーザーは多ければ多いほどいい』というのに泣けました。
ユーザーが増えるとサーバの増強も必要。経費はかさむばかりだが、それでもユーザーは多い方がいいという。「自分がいいと思ったサービスはたくさんの人に使ってもらいたい。どんなすばらしいアイデアも、たくさんの人が実際に使ってくれないと意味がないし、多くの人に使ってもらえば、そこに新しいコミュニケーションやビジネスモデルも生まれる」(近藤社長)。
このポリシーに共感!!
あと、『死ぬときに自慢できる成果を残したい』の部分。
自転車、特にロードレーサーは、人が本来持っている“空間を移動する力”を限界まで伸ばして最速で走れる完成された道具。ネットも、人間がもともと持っている考える力や知的な力を、飛躍的に伸ばす可能性を持った道具だ。ただし完成形には程遠く、これからまだまだ進化する
例えば、1億円稼いだとか、いい車を乗り回しているとか、そういうことは死ぬ時の自慢にはならない。でも『インターネットでたくさんの人が当たり前のように使っているあのサービス、実は僕が考えたんだ』と言えたら、それは死ぬときに自慢できる。そういうものをたくさん作りたい
私も、時代の一証人として、及ばずながらも参加していきたいです(^^)
久々に、いい記事だったと思います。
メモ
- 回答の戦績 2003年3月分を掲載
- 100質(はてなダイアリー利用者に100の質問のこと)を正式リリース(一応)
- 中毒度(はてな依存度チェックのこと)を更新
以上、メモです。
マイブラックリストの導入について
saizさんの日記、id:saiz:20040420#1082428854より。
いわしに、「人力検索の質問で、一部回答者を拒否するためのマイ・ブラックリストが欲しい」という趣旨の発言があるとのことです。
こういう、「こっちに来ないで!!」という意見は、どんな対策を打ったとしても、はてなから消えることは無いのかもしれません。
ある意味、はてなの原罪というか、宿命というか、パンドラの箱の希望というか(笑)
キーワードの削除論争にせよ、キーワードの自動リンクへの嫌悪感にせよ、「来るものは【拒めず】*1」というはてなの機能(思想といっても良いです)に対する副作用の側面があります。慣れない人にとっては、特にそう感じるのでしょう。
人力検索におけるマイ・ブラックリストに関する要望も、根は同じことだと思います。
「ポイントを余分に消費している」という思いは、経済的損失より不快感の方が顕著との意見も有るようですし、他人が扱ったキーワードが自分のダイアリーに及ぼす影響に対する嫌悪感と似ていると思います。
まあ、ユーザーニーズとしては妥当な線かと考えます。
以前の回答スキップ機能(好まない回答者の回答をスキップする機能)よりは、断然、罪が軽いでしょう。
回答スキップ機能は、回答した内容がオープンされないのに対し、ブラックリスト機能はそもそも回答できないのですから、回答者が無駄な調査をしなくて済む分、1万倍マシです。
(ブラックリスト入りしている回答者には、無駄な[回答する]ボタンが表示されないことが条件ですけど)
また、回答スキップ機能は、運用しだいでホワイトリスト(この人の回答だけオープン)的に使用できるので、質問者に有利すぎる機能です。自作自演も簡単にできますよね。
上記の理由やその他の理由から、私は一貫して回答スキップ機能に反対してきました。(最近、諦め気味でしたが)
それに比べれば、ブラックリストの方が、まだ良いです。
ここで質問者と回答者の利益のバランスが取れるのなら、私は「何が何でも反対!!」とまでは言わないつもりです・・・。
*1:“拒まず”、ではなく、“拒めず”がミソですね。
先人の経験を活かせず・・・
しまった、keyword:自作自演を踏んでしまった(汗;
これだけは避けようと思ってたのに。
これで私も、ケダモノの仲間入り?
ま、いっか(笑)
このキーワードから来られた皆さん、ご期待に添える内容じゃなくてごめんなさい。
ブラックリストの欠点について(一応)
利点については、(賛成派にとっては)自明だと思いますので割愛します。
で、欠点について。
仮に質問者Aさんが回答者Bさんをブラックリストに載せたとします。
すると、あら不思議(でもなんでもなく)、Bさんは Aさんの質問に答えることが出来なくなります。
Bさんは、ブラックリスト入りにすぐには気がつかないかもしれませんが、トラブル報告とかで運営側に問い合わせたりして、いずれは自分がAさんのブラックリストに入っていることに気づくでしょう。
はたして、Bさんの心中や如何に?
笑って済ますような人格者なら、そもそもブラックリスト入りはしないかもしれませんね。
で、笑って済ませない人なら、Aさんにクレームを付けるかもしれません。
あるいは、その事実を謙虚に受け止める性格の人なら、己の非を質すためにAさんの考えを聞き、その上で自分の考えを理解してもらおうとするかもしれません。
かくして、ブラックリストに入れた側と入った側のコミュニケーションがとられることになります。
和解にいたるケースも多いかもしれませんが、シチュエーションからして、フレームになるケースも多いと思いませんか?
投げ銭で、いわしで、関係ない質問で(笑)、熱いディスカッションが行われることになるかもしれません。(生まれ変わりIDを駆使してでも(^^;; )
こうなると、(人力検索やいわしでの経験則からして) 当事者だけでなく、傍で見ているほうも嫌気がさしてくるのが いつものパターンです。
あるいは、議論を好まないユーザーは、議論好きの回答者をブラックリストに入れるのをためらうでしょう。ブラックリスト入りするのは、“話せば分かる”成長可能性のあるユーザーが主体になるのかもしれません。
こういう青写真を描いたとき、はたしてこのシステムで、何が解決しうるのでしょうか?
・・・というのが、デメリットです。(FUDとも言います)
結局、「人と人との間で起こるトラブルは、人が解決するしかない」という、あたりまえの話でした。ちゃんちゃん。
それでも、この案にニーズが有り、人力検索の利用者に利益があると考える人が多いなら、私は反対しません。
問題の一部が解決するのは確かですし、ある意味、喧嘩は はてなの華ですから(^^;